吉良義央ブログ
- 2006.06.12 Monday
- 11:50
たまたま道で拾ったノート。それが僕の運命を変えた。その本の1ページ目にはこう書かれていた。
『人間の顔を思い浮かべその名前を書くと、その人間は死ぬ。』
初めはただの子供のいたずらだと思っていた。第一現実的ではない。しかし、面白い。本の1ページ目には詳細に人の死のルールについて書かれている。どうやら死神がこのノートの所持者で、人を殺しているという設定のようだ。
ただの遊びのつもりだった。ストレス解消の為に、田舎者で癇に障る浅野内匠頭長矩の名前を書いた。本当に、ただの遊びのつもりだった。しかし、結果浅野内匠頭長矩は死んだ。
僕が、殺した。
僕はとんでもないものを手に入れてしまった。これは危険な兵器だ。これは人間の世界にあってはいけないものだ。しかし。
しかし、これがあれば善良な人間が損をしない、新しい世界を創ることが可能なのではないだろうか。そう、そして僕はその新世界の神となるのだ。
このノートはその為にあるのだ。僕は決心した。これからこのノートによって、世に裁かれない悪を僕が裁く。まずは失くしては大変だから自分の名前を書いておこう。