小野妹子ブログ
- 2009.03.06 Friday
- 00:00
日本に帰ってきてからだいぶ経つ。
結局隋には行けなかったが、外国に行った経験がいろいろ役に立っている。さまざまな文化をいろんな人に伝えて、日本を良くするために頑張れてると思う。今日も後輩にパソコンについて教えてたら、いつもの通り聖徳太子さんが邪魔しに来た。
「ガンダ〜ラ ガンダ〜ラ デ〜セ〜をなんとかイ〜ンディア〜」
何故か耳につくメロディを口ずさみながら近づいてくる聖徳太子さん。「あ、それじゃあ僕このへんで・・・」と言って自分の席に帰って行く後輩。ああ・・・私は後輩達にこの大切な知識を教えようと・・・
「いいですね〜。妹子さんは後輩に慕われてて〜」
「いえ、そんなことないっすよ。聖徳太子さんだって毎日いろんな人が仕事で訪ねてくるじゃないすか」
「そうだよね〜俺のは全部仕事だよね〜」
「僕だって仕事っすよ」
「うそつけ!知ってんだよ!こないだ後輩連れて飲みに行ってたじゃん!なんで俺誘ってくんないの!?」
「だ、だって聖徳太子さん忙しそうだったし、あれ僕のおごりっすよ。あいつらタカってんですよ」
「俺のが金持ってるのに!俺のが金持ってるのに!!」
地団駄を踏む聖徳太子さん。子供か。
すると急ににこやかに話し出した。
「妹子さー。ガンダーラ行きたくない?隋のことだと思うんだけどさ。」
「え・・・いえ、後輩達の面倒も見なくちゃいけないし、大体ガンダーラはインドですよ?」
「いや、隋だよ。きっといいとこだからさ。行ってきなよ。後輩達の面倒は俺に任せてさ!」
聞き耳を立てていたのか、小声でざわめく後輩たち。
「あ・・・あの・・・」
お断りさせて下さい。その一言を言う前に、聖徳太子さんが私の肩をたたいた。
「行ってこい。な?」
準備のために早めに家に帰った時、後輩全員がリクナビを見ていたのが印象的だった。
翌日、出発の日。なんと聖徳太子さんが見送りに来た。
「あ、聖徳太子さん。見送りなんてよかったのに・・・すいません・・・」
「そりゃちゃんと見送り来るよ!なんてったって俺、『おくりびと』だからな!!」
死ね。って意味ですか。